フリーラジカルの基礎知識 TOP 活性酸素(フリーラジカル)と生活習慣病

活性酸素(フリーラジカル)と生活習慣病

生活習慣病とは、その名の通り日常的に送っている習慣が原因で発症する可能性のある病気の総称になります。肥満や高血圧、糖尿病や脂質異常症が代表的な生活習慣病になるのですが、食生活の乱れやストレス、喫煙の習慣、睡眠不足など、生活習慣病になる原因は様々です。実は、活性酸素(フリーラジカル)も生活習慣病の原因となり得ます。

活性酸素によって酸化してしまった細胞は、体に様々な影響を与えます。活性酸素は皮膚だけでなく、内臓や血管、骨などの身体のあらゆる組織を酸化させます。身体の酸化は老化を意味しますが、活性酸素が原因となって発症する疾患は活性酸素病などと呼ばれることもあります。例えば、動脈硬化や糖尿病、高血圧症などが代表的な活性酸素病です。

動脈硬化は血管の内壁に脂質などをはじめとする物質が蓄積して血管が固くなってしまう状態のことを指します。血管が活性酸素によって老化してしまうことで動脈硬化が発生するのですが、その動脈硬化は高血圧の原因となります。

また、インシュリンを作り出す膵臓のβ細胞は、活性酸素の攻撃に弱いと言われています。活性酸素に攻撃を受けることでインシュリンの産出量が減少し、糖尿病をまねきます。さらに、それによって増加する血液中のブドウ糖が全身の組織のたんぱく質と反応を起こすグリケーションによって、活性酸素が増加します。

その結果、心筋梗塞や腎不全、神経障害や網膜症などの合併症まで引き起こすことになるのです。このように、活性酸素(フリーラジカル)は様々な生活習慣病と関わっています。生活習慣病発症のリスクを下げるためには、体内の活性酸素を抑制することが大切になってきます。

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